文化祭も体育祭も終わり
上級生も就職や進学で忙しくなり
高二の自分たちは
心に空白ができる
部活動はしばらくなく暇だったので
おなじクラブの同級生の様子を見に行ってみた
そいつは
離れの教室で
コンピュータをカタカタ鳴らしながら
なんかよくわからない記号を打ち込んでいた
その横で子供くらいの大きさのロボットが
カシャカシャと小刻みに動いていた
自分にはよくわからない
不思議な世界だった
時々 顧問の先生が様子を見にきてて
なんか難しいことを言い合いながら
ロボットを調整していた
世間一般的にパソコンを使う人は限られていて
極端な言い方をすれば
仕事以外で使うのはかなり『変わった人』だった
いまのウィンドウズに相当するのは
アップル社の『Mac』とかそれぐらいしかなくて
それも一式揃えると
新車が買えるくらいのお値段だった
それより見劣りはするけど
ましだったのが
NECのPC9800シリーズだったけど
それでも高価なものだった
それを友人は所有していたから
比較的マシン語やBASICを操ることができた
僕がパソコンを購入して理解しだすのは
それから4〜5年後の事
シャープのX68000で
マウスを使ってMacの様に
ウインドウを操作していくスタイルで
いまのみんながやってる事と基本的には一緒だった
ただし絶望的に性能が低くて
出来ることが限られまくっていた
それから考えると今はなんか夢の世界にいるみたい
ただし現実世界は
なんともいえないくらいだけど
もしかしたら僕たちが
ロボットの様になっているのかもしれないけどね